Youtubeのアニメタイムズ公式チャンネルで2024年1月30日から同年3月1日の12時までの期間限定で配信しているので、4話に続いて、アニメ『蟲師』5話「旅をする沼」について、あらすじと見どころを書いていく。
前回の4話「枕小路」はこちらからどうぞ
あらすじ
友人・化野が住んでいる漁師町へやってきたギンコは、道中で生きているように移動する沼とその沼とともにいた少女・いおの話をする。
ギンコは沼とともに死にゆこうとするいおを助けるために、化野に協力を仰ぐ。
見どころ
沼の水で芯まで染めたような髪色
いおの髪はギンコいわく「沼の水で芯まで染めたような色」だ。原作だと黒にトーンを貼ることで表現されていたが、アニメだときれいな緑色になっている。
作中ではギンコ以外の登場人物の髪色は基本的に黒色や茶色なのでいおの異質さを表している。
細かいかもしれないけど水に濡れて腕とかに張り付く髪の描写めっちゃ好き。
ちなみに、沼が緑色になるのはアオコと呼ばれる植物プランクトンが原因である。
ギンコの葛藤
ギンコは友人の化野に沼のいおを助けるのを手伝ってほしいと頼む。化野はギンコに協力しつつ、「いおは沼の一部になることを望んでいるのでいて、それが本人にとって幸せなのではないか」と言う。
ギンコはそれに対して、「緑の座」で廉子の望みで完璧な蟲にしたことを、本当に良かったのかと思っていることを口にした。
本人が望んでそうしたとしても、最終的に待っているのが酷なことであることをギンコは察していて、それに対して少なからずの葛藤を抱いている。ギンコの人間らしさが表れているシーンだ。
大抵の物事には正解なんて存在せず、また人の幸せも十人十色。これについての答えはきっとどこにもないのだと思わせてくれる。
いおの変化
いおは水禍に見舞われた村のために生贄にされるという酷な目に遭っている。そのため、沼に居場所を見出しいていた。
村人に死ねと捨てられたいおが偶然とはいえ沼に拾われたのは「生きていていいと言われた」と感じて依存するのは当然だろう。
沼の一部になることを望み一緒に海へ出たが、いおは死なず、いおは化野の住む漁師町で生活をすることになる。新たな居場所を手に入れ、なにかに依存するのではなく自分の力で生きていこうとするいおの前向きな変化は見ていて心地良い。髪が緑から黒に変わるのも、その変化を表している。
登場人物が完璧にハッピーエンドになることが少ない『蟲師』だが、この話は間違いなくハッピーエンドだろう。
まとめ
日本というのは水害が多い国だ。急勾配な川が多くあるために、雨が降ることで増水して洪水が起きるからためである。そして、水害は生活に必要なものや田畑などをすべて流してしまうため、昔の人々は大層恐れたそうだ。
そして、その水害からなんとか助かるために行われるのが生贄の儀式だ。今回のいおも水害による被害を減らすために生贄にされてしまった。いおは偶然とはいえ沼に救われて本当に良かった。
水は生きる上で必要不可欠でありながら、脅威にもなりうる。いまだに水害に対して人ができることなんて限られてる。
ちなみに、私は今回の「蟲」である沼の形をした水蠱は、水辺の妖怪の水虎がモデルかなと思ってる。
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